リフトウォーサーガ−3部作への思い出

novel

 昔読んだリフトウォーサーガというファンタジー小説についての思い出を書きます。

 ずいぶん前に早川文庫FTから海外翻訳ものなので既に絶版なのですが、自分にとっては思い出深い作品です。

 リフトウォーというのは「裂け目戦争」という、この世界で起きた異世界との”裂け目”(ゲートのようなもの)を巡る大戦争のことで、最初の3作ではそれが話の根幹となってます。

リフトウォーサーガ

リフトウォーサーガ

リフトウォーサーガ−3部作への思い出

 本棚を見ると、そこには手垢の付きまくった、表紙もボロボロの分厚い小説本が収められている。(ちなみに上の写真は初版のものではない)

 初版発行は昭和59年。小学生のころ。
 私の人生にとっては大昔といってもいいころだが、その本を最初に読んだときの感動を、今も覚えている。

 「魔術師の帝国」という名のその本は、私が初めて読んだエピック・ファンタジーであり、私が初めて好きになったエピック・ファンタジーでもある。
小学生から中学生の間、金もなかった私は何度も何度もその本を読み返し、その物語に没頭し、その世界を夢想した。実際、十数回は読み直したと思う。

 当時は国内的にもファンタジーがはやっていた時期で、海外でも評価の高いファンタジーがいろいろと翻訳されていた。指輪物語は言うに及ばず、ザンス、ベルガリアード、ドラゴンランス、エターナル・チャンピオン・シリーズなどなど……

 壮大なスケールの物語世界、緻密なストーリー、生き生きと描かれたキャラクターたち……と、大方のファンタジーの褒め言葉を並べるぐらいしか能のない自分だが、そこにかかれた物語と世界に惹かれた。
ミドケミアという異世界。
 パグとトマスという、少年らしい英雄願望を持った少年たちへの共感。
 危険な旅路。
 仲間との別れ。
 異世界からの侵略者、そして戦争。
 エトセトラエトセトラ……そういったすべてのモノが、私にとっては目新しく、魅力にあふれていた。
 当時、私がTRPGに興味を持ち始めていたことも関係しているかもしれない。
異世界を体感したい、という思いを、「魔術師の帝国」の主人公たち(この物語の特徴の一つである、二つの世界に離ればなれになった二人の少年たちの物語が交互に書かれるというダブル・プロット)は見事に共感させてくれた。

 一部では、当時すでにファンタジーの金字塔であった指輪物語を超えた!などといわれたいたらしいが、まだ指輪物語を読んだことのなかった自分にとっては、そんなことは関係なく(それは後に指輪物語を読んだ自分にとっては、良くもあり悪くもありであったが)ただ読み続けたものだった。

 忘れもしないその物語は、私を初めて感動させ、熱狂させ、惹きつけた魅力をもった、最高のファンタジーの一つである。

 だが、今では忘れられたファンタジー作品の一つだろう。異論はあるかもしれない。

 自分は確か、パソコン雑誌(「遊撃手」だったように思う)の安田均氏のゲーム紹介記事で紹介されていたその作品にひどく興味を惹かれて読んだ。

 安田均氏といえばグループSNEという国内TRPG史に名を轟かせた(と言っても国内TRPG市場自体が一時期を除けば小さかったが)創作集団の代表であるわけだが、当時はLOGINや遊撃手と言った海外ゲームの紹介をよく載せる雑誌にコーナーを持っていて、好奇心旺盛で夢見がちなオタク少年であった自分は、海外の小説やゲームという自分には手の届かない数々の作品たちに言い知れぬ憧れを持っていた(その国内紹介の第一人者である安田均氏にも大いなる尊敬の念を持っていた)。

 おそらくこの小説にハマった理由の一つはそこにあるだろう。

…初版は昭和の年代の発行とか…月日が流れるのは早いね…

 主人公たちの少年期から話が始まり序盤はジュブナイル・ファンタジーっぽさもあり、異世界がいろいろ出てきて世界の広がりもあるので冒険ものっぽいダイナミックさもあり、登場人物とか地名もいっぱい出てくるので設定を追いかける楽しさもあり、で当時小学生だった自分は夢中で読んだし、たしか夏休みの読書感想文とかにも書いた。

また読み直してみたい作品の一つ。 

魔術師の帝国 (ハヤカワ文庫 FT フ 2-12 リフトウォー・サーガ 第 1部1)

魔術師の帝国 (ハヤカワ文庫 FT フ 2-12 リフトウォー・サーガ 第 1部1)

 
異世界の虜囚 (ハヤカワ文庫 FT フ 2-13 リフトウォー・サーガ 第 1部2)

異世界の虜囚 (ハヤカワ文庫 FT フ 2-13 リフトウォー・サーガ 第 1部2)

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